生命保険の見直しをしたつもりが、フタを開けてみれば「転換」だった。これほどがっかりすることはありません。そんな残念な結果にならないために、生命保険に加入している人は「転換」という悪しき制度を知っておくべきです。
転換は、保険の見直し方法のひとつですが、気をつけないとお金をドブに捨ててしまうことになりかねません。転換は「下取り」といわれることがあります。今の保険を解約して、今まで積み立てていた分(解約返戻金)を新しい保険の頭金にして、加入し直すことで、保障が新しくなっても月々の保険料は今と変わらないか、もしかすると今より少なくて済む場合もあるので、なんとなく得したように思えてしまうのです。もちろん、実際は過去に自分が貯めてきたお金を使っているわけで、得どころか大損してしまっているのです。
この「転換」ですが、実は業界経験の浅い募集人だと、本当に「お客様のためになる」と思って提案しているのだから、余計タチが悪いと言わざるを得ません。自社の利益を優先して、お客さんを損ばかりさせるように教育する保険会社自体に問題があるのです。
あなたの友人や知人が「最近保険の見直しをしたんだよね~」と言っていたなら、誰にしてもらったのか聞いてみてください。加入している保険会社の担当者に相談したというのなら、転換契約の可能性が高いです。みんな勘違いしているのですが、同じ保険会社の担当者に相談していたのでは、正しい保険の見直しはできません。転換契約のように、あなたの資産が食い潰されるだけです。多数の保険会社を扱っている代理店に所属している誠実な対応をしてくれる人間を探すか、独立系FPの有料相談を利用するか、どちらかが宜しいでしょう(といっても、代理店も良し悪しがありますし、独立系FPといっても裏で募集人と繋がっている場合もあるので、断定はできかねます)。
何度か述べたことがありますが、保険の見直しとは本来ライフステージの変化が起こった場合にするものです。社会人として自立した、結婚した、子供が生まれた、転職して所得が変わった、などです。保険会社都合の見直しなんて、結局損させに来ているだけだと穿った目で見たほうがいいのでしょうね。
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