生命保険は不要?

生命保険のお話

最近、YouTuberの影響などで「生命保険は不要!」とされる方をたまに見かけます。おそらく、無駄なお金を払いたくない一心で、生命保険など不要であることを自分の中で腹落ちさせようとしているのでしょう。なので、本日は生命保険が本当に必要なのか?保険の本来の目的とは?を踏まえつつ、書いていこうと思います。

生命保険は必要なの?

では、本当に生命保険は不要なのでしょうか?私の答えは、「人による」です。そんなのズルい!逃げの回答だ!と思われるかもしれませんが、仕方ないじゃないですか。その人の家族構成や収入や資産状況、価値観に応じて、保険の必要性も変わるんですから。なので、納得していただけるように少し例を挙げて考えていきたいと思います。

夫が働いていて、妻が専業主婦、子供2人のご家庭の場合

夫が死亡すれば、妻が働きに出ないといけない状況になると思います。でも、このご家庭に1000億円の資産があれば妻は働きに出なくて済みますよね。もしくは、不動産収入などの不労所得が月に1,000万円はいってくるとどうでしょう?普通の感覚なら、働かないでも子供2人を大学まで出してあげるのに、金銭的な苦労は不要ですよね。こういったご家庭なら生命保険は不要と言えるでしょう(逆にこう言った裕福なご家庭はお金が目減りするのが嫌で保険に入ってる場合がほとんどですけどね)。

同じ家族構成でも、貯金もそこまであるわけではない、一般的な家庭ならどうでしょう。遺族年金だけでは生活費が足りないなら、妻が働きに出ないといけない状況を避けるため、生命保険で不測の事態に備えておいたほうが良いと思われます。

子供なしの夫婦の場合

だいぶDINKSという単語も定着しつつありますが、この場合せめて配偶者に迷惑を掛けないお金を保険で残しておきたいという気持ちで入る分にはOKですね。ただ、過剰に入りすぎる必要もありません。この場合、いわゆる結婚前の生活に戻るわけで、最低限のお金(お葬式代や新生活準備資金など)があれば良いわけです。お互いが働いていて、双方に十分な預金があれば、保険でわざわざ備える必要もないと思います。もちろん、十分な預金があっても、やはり今まで貯めたお金が減ってしまうのが嫌なら、保険で準備するのもありでしょう。

独身の場合

独身の場合、保険は必要ですか?という質問をいただくこともあります。それも、「人による」としか言えません。もし自分が死んだら親にお金残してあげたいですかね。私は、「せめて1,000万円は残してあげたいな」と思いましたよ。だから、ちょっと多めの1,600万円の死亡保障に加入しています。

なので、価値観を大事にして、保険の必要性について考えてくれればいいと思います。もちろん、一般的なアドバイスは出来ますし、一緒に考えることも出来ます。でも、最後に決めるのは自分なので、人の意見を参考にしつつ、自分の価値観で決めればいいのですよ。

そもそも保険って何?

生命保険を定義せよ!

生命保険を定義せよ…実は難しい問題なのではないでしょうか?「保険は、保険でしょ?」「何かお守りみたいなもの」「入っておくと安心なもの!」など、「特別な何か」と勘違いされている方が非常に多いのではないかと感じます。

なので、改めてこの問題について考えると、保険とは「自身の生命や健康状態に不測の事態が発生した場合に、その損害を金銭的に補填する性格を強く有した金融商品」だと言えると思います。保険って金融商品なんですよね。

お守り?保険は愛です?

以上のように定義しましたが、保険は決して、「お守りみたいなもの」や「保険は愛」とか、そういった特別なものではないのです(保険は愛だとかはっきり言う人は要注意ですよ)。金融商品規制法による規制も受けます。「愛だから」どんな設計をしても、どんな募集をしても良いわけではないのです。

最後に決めるのは自分

いろいろ書いてきましたが、保険に入る入らないを決めるのは自分です。なので、自分の人生において、何をリスクヘッジしておきたいのかをキチンと考えた上で、保険は検討されると宜しいかと思います。これを考えずに、YouTuberの「保険不要論」に影響を受けて、保険を解約した3ヶ月後に夫が亡くなった悲劇的な家庭を私は知っています。奥さんの後悔は計り知れないですね。でも YouTuberは保険を解約したことについて責任を取ってくれませんからね。他人に影響を受けることは止むを得ないこともありますが、偏った意見で考えると、万が一のとき後悔しますよ。

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