本当のあるべき設計とは

生命保険のお話

保険の見直し相談というのは割と多くやってきます。やはり、今の保険料が負担になっているので、見直したいという意向はどの時代も存在します。

かといって、「では、月の保険料をいくら支払われているのですか?」とお伺いしても、「うーんと…1万くらい?」という曖昧な返事が返ってくることも多いのです。つまり、お客さんにとって、「保険は入っておかないとダメだけど、なるべく安く抑えたい」程度のもので、それ以外は大した興味がないところと言えます。

万が一の際に、保険で家族に不自由させないお金が入れば十分だろうと考える方が多いですが、実は「万が一が起こらなくても、決してお金を無駄にしたと言わせない」設計が出来ることってあまり知られていないんですね。

私の友人の両親は、2名で60~70歳まで月10万円の保険料を払っていたそうです。あえて会社名は伏せますが、日本の漢字系生保です。保険料を払っているときも、「お守りやからえーねん」といって支払いに何も疑問を持たなかったそうです。そして、70歳のときに満期を迎え、一銭も返ってこないことを知ったとき、激怒し、揉めたそうです。

それもそのはず、月10万円ということは年間120万円、10年間で1200万円もの大金を保険会社にむしり取られたことになるのです。ご本人たちは、「せめて半分は返ってくるだろう」と思っていたそうですが、「本当に何も」返ってこなかったのです。

そもそも、60歳以降も月10万円支払う、という保険設計自体がおかしいのです。本来、昔であれば60歳の定年退職とともに保険料の払込期間を終え、必要な保障額を残して解約返戻金を受け取るような形にしてあげれば、この夫婦にこんな悲劇は襲い掛からなかったのです。

私の設計では、若いご家庭であれば、定年退職とともに保険料の負担はなくなるが、保障は一生涯続く、という設計にしています。定年退職した後も保険料の負担を負いたいですか?年金生活で、収入が減るのだから、それに合わせて保険料の負担も軽減させる設計にするのが筋でしょう。

そういう設計思想を持っていないと、お客さんに損させて保険会社の儲けばかり大きくなることになるので、設計思想自体きちんとした募集人を探さないといけないですね。

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