出生率と変額保険

生命保険のお話

YouTubeとかネットの記事で、「変額保険は入ったらダメ!」という内容の動画や記事にたまに遭遇します。具体的に何がダメなのか、私には分かりかねます。なので、変額保険反対派の意見を調べてみました。

①元本割れのリスクがある。
②投資信託に比べると、コストが高い(保険会社に対する手数料があるため)。

どうも、この2つに集約されるように思いました。さて、果たしてどこまで的を射ているのか、考えてみたいと思います。まず、①元本割れのリスクについて考えます。

基本的に投資信託にお金を預けるということは、その投資信託のユニットプライスによって、運用実績が増減します。なので、運用実績がマイナスであれば、元本割れのリスクがある、ということになります。では、実際に運用実績がマイナスになるのでしょうか。

運用する際に重要なのは、長期・積立・分散の3つが大事と言われています。長期で払い続ける保険は、投資信託との相性が良く、変額保険における貯蓄性とマッチする仕組みだと考えています。毎月支払うので、勝手に積立の要件も満たすことができます。そして、投資信託は多くの株を持ち、リスクを分散しています。また、長期で支払うということは、時間の分散にもなるので、相当リスクを抑えることができる、と評価できるでしょう。

と言っても、投資信託の保有する株式の株価が全体として上昇傾向にないとプラスにはなりません。この点については、世界の人口推移を考えてみたいと思います。世界の人口ですが、私が中学生だったころは60億人と習いましたが、2022年5月現在、世界の人口は72億人と言われています。私が中学生だったころより、12億人も増えたのか、と思うと凄く伸びているんだな!と思います。
(正直、現在の人口を聞いてびっくりしました。え、そんなに増えてるの…?)

その国の人口が増える、ということはどういうことを意味するのでしょう。人口増加は、その国の消費が増加する、ということになります。消費が増加するとGDP(GrossDomesticProduct。国内総生産のこと)の増加に繋がります。GDPが増えると、企業の収益が上がりますから、当然その企業の株価が上がります。つまり、人口が増加している国の企業は、全体として株価上昇傾向にあると言えます。

株価の変動は読めませんが、人口の増加はある程度読むことが出来ると言われます。それは、その国の政府がきちんと出生率を調べて、公表しているからです。とすると、人口の増加が当分見込まれる国の株式に注目して、企業を選別して出資していれば、将来的に一定程度の株式上昇を見込むことが出来るわけです。

なので、選ぶ投資信託を間違うことが無ければ、安全に運用することが出来ます。

次に、②投資信託に比べるとコストが高い点については、それは当たり前です。そもそも、目的としては資産形成と死亡保障を1つで備えることができるんですよ。投資信託で運用する場合に比べて、保険会社の手数料も追加でかかる変額保険を投資信託に比べるとコストが高いなんて、当たり前の話でしょう。

そもそも、生命保険というのは、自身の身に不測の事態が生じたときに、その損害を金銭的に保障する性質を強く有した金融商品です。従って、そういった保障がある分、手数料が高くなるのは当たり前なのです。それなのに、「投資信託で投資する場合」と「変額保険で投資する場合」を同列に語ること自体がナンセンスなのです。

投資は、投資でやればいいのです。生命保険に加入するときは、掛け捨てなり、ドル建て保険なり、変額保険なりで加入すれば良いのです。そして、変額保険の貯蓄性にも着目すると、保険としてなかなかに優れているので、今は変額保険が売れているのです。

本来の目的を勘違いして、コストが高い云々言っている人は、そもそも論外だと言うことを理解してほしいですね。

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